小田急線向ケ丘遊園駅ー新百合ヶ丘駅間の複々線化を
予算審査特別委員会の質問その2。川崎市は2月、「川崎市総合都市交通計画」案を発表しました。いま、パブリックコメントを行っています。今後20年間で全市の道路と鉄道をどう網羅するのか、かなり大きな話から小さな整備まで載っています。このなかで、私たちがもう20年も運動している「小田急線向ケ丘遊園駅ー新百合ヶ丘駅地下2層化・複々線化」はどうなっているか、をテーマにしました。
結論から言うとなんと「20年内に着手もしくは事業化を目指す事業」=C事業とされているのです。これは納得できない、と質問しました。そもそもこの区間は2000年の国の運輸政策審議会で「2015年までに複々線化を事業着手すべき区間」と指定されているのです。あと2年です。これまで毎年のように「小田急線の地下2層化・複々線化をめざす会」が小田急電鉄と交渉し、小田急は「複々線化にするなら地下しかない」と言ってはいるものの、「東北沢―梅ヶ丘間が完成しないと次の検討に入れない」と言い続けてきたところです。「いよいよその区間は地下2層化で複々線化が完成する。次はこちらだ。検討を始めよ」と求めているときに、川崎市が「20年先でいい」と表明するのは市民の声と違う、とただしたのです。
金子弘・まちづくり局長は「小田急線の複々線化につきましては、本市北部地域の拠点間や周辺都市との連携強化に寄与する重要な事業」「できる限り早期に事業環境を整え、事業化いただくよう、今後とも神奈川県鉄道輸送力増強促進会議などを通じまして要望してまいりたいと考えております」と答弁しました。
調べてみると、複々線化事業というのは今の複線=線路が2本から複々線=線路を4本にするということで、これは鉄道事業者の負担なのですが、ついでに踏切をなくすために高架にしたり、地下にするのは「立体交差化事業」という別の事業になって、道路をよくするという理屈で自治体の負担がとても多くなるのです。小田急がどういう線路にするのかによって、川崎市の持ち出しがまったくかわるため、軽々に地下にしてほしいとか言えないなかで、とりあえず複々線化はやってほしいと答えた、という答弁でした。
まだまだ運動が必要ですが、これから40年以上、川崎の人口は減りません。ずっと今の混雑も渋滞も続くと考えるべきだと思います。あきらめずに頑張ろうと思います。