思い出に残る夏祭りになりますように
夏休みも終わり、学校が始まっています。先週や今週の週末は、各地で子ども会や町内会が夏祭りや盆踊りを行って、故郷の夏の思い出を作ろうとしている姿を観ました。
生田駅のそばの月見台自治会では、まちづくり委員会という組織を作っていますが、そのみなさんが夏祭りを始めて8年になるとのことです。小田急が丘陵地を開発して新しい住宅街ができ、そこに一斉に人が移り住んできた地域は、昔からのおまつりがあるわけではありません。でも、ここが子どもたちの故郷。夏の思い出を地域で作ろう、と当時の小学生にアンケートを取ったら、「そうめん流しをしたい」という答えがあったとか。それを実現して、生田の自然を生かして、直径15センチはある孟宗竹を切り出して、10メートルの一本の竹で流れるそうめん流しを行うことになったのです。
お父さんたちがかまどで火を焚いてそうめんをゆで、次々と流します。15キロものそうめんをゆでたそうです。竹の節がうまい具合に水の流れを阻害するので、そうめんを上手に取ることができるのです。その向こうではスイカ割り。ビーチボールをたたくのですが、これが大人気。実際のスイカは切ってふるまわれます。3人や4人の家族ではまるまる1個のスイカを切ることはないでしょう。特大スイカを4個も切って、食べ放題にしています。
主催者が口をそろえて言うのは、「どこからこんなに子どもがわいてくるのだろう??」。この地域は高齢化が進み、親の世代だけになり、小学生がワイワイといる地域ではなくなっていると思うのですが、こうやってイベントをやると「ああ、まだこどもがいるんだなあ」とうれしくなります。
菅の野戸呂地域では、やぐらを組んで、子どもたちが交代で太鼓をたたいて盆踊りをしきっています。主役は子ども会です。高校生や中学生になった子たちが、小学生を指導して、毎年太鼓のたたき方を伝えています。大人たちは、焼きそばや焼き鳥で腕を振るっています。この日はずっと雨模様でしたが、夕方から雨も上がり、にぎやかな音楽と太鼓の音が地域に響いていました。ここも、どこから湧いてくるのかと思うほど、子どもたちでいっぱい。毎年この日をとても楽しみにしているのです。
この子たちがまちのなかで、夏祭りにがんばってくれたおじさん、おばさんの顔を覚えてくれて、こんにちはって言ってくれたら、いいなあ、って思いながら、そうめんや焼きソバをいただいたのでした。