全国から250人も!21世紀の街づくりを考える
2008,05,10, Saturday
冷たい雨が降るなか、全国から250人もあつまってきました。会場はぎっしりです。「建設紛争から21世紀の都市づくりへ」と題した集会です。
集まっているのは、どの人も「こんなマンション建設は困る」とディベロッパーとたたかっている人たちです。各地の報告を聞いていると、「どこもおんなじだ」と心から共感してしまいます。ある日突然看板が立って「ここにそんな巨大なマンションが建つの?!」と驚く。あわてて業者と交渉するが、まったく住民の言うことを聞かないどころか、違法ぎりぎりのもうけ本位の建設を強行する。どうしたらいいのか、これまで穏やかに過ごしてきた住民は右往左往してしまう。私も各地から相談を受けて、こんなことに遭遇し、何度砂をかむような思いをしてきたでしょうか。それが日本中で起こっていたのです。福岡や名古屋などでは弁護士さんや建築士さんがいっしょにたたかっていました。そのなかでつかんできた教訓や知恵を全国で交流できたら、知恵を教えてもらえたら。法律や条例をどう変えたらいいのか。そんな願いがこの会場に集まってきたのです。
シンポジウムなどは、なかなか方向性が見えずに呻吟していましたが、私がつかんだ核心は「何年も何十年も暮らしてきたまちを、巨大なマンションで壊されることはいやだ、と思うことは、当たり前のことで正当性があるんだ」ということです。一戸でも高く建設すればそれだけ儲けが増えます。それがマンションが巨大になる理由。自分さえ儲かればあとはどうなってもいいという建て方に正当性はないんだということを、みんな口々に語っていました。本当にそうだと思いました。大企業ばかりが一人勝ちして、庶民はそのかげで暮らしが悪化する、そういう社会はおかしいという思いを共有できたのは大きな励ましでした。
さっそく西生田で「こんなマンション困る」という相談を受けています。勇気を持って向かっていこうと思います。