超高層マンション群を見てまわりました
2008,12,07, Sunday
川崎市中原区。武蔵小杉駅のまわりは、いま目を見張るように変わっています。もともと工場が集中して、たくさんの人が働いていた小杉。その工場が次々と撤退して、その空き地に、高さ200メートル、160メートルという超高層マンションが次々にできているのです。町がどんな風になっているか、現地を見ようと、川崎市内でまちづくりの運動をしているひとたちで集まって、見学会をしました。
地図を渡されて歩きましたが、何もないところに道を作って、ビルを作って、周りに木を植える。まったく特徴も生活感もない無機質なところで、どこを歩いているのかどっちを向いているのかさっぱりわかりません。人も歩いておらず、ビルの陰で日が当たらない公開空地のバラの木がとてもかわいそうでした。
すでに何棟もできていて、入居も始まっています。が、ほとんど完売しているといわれているのに、人が住んでいる様子がありません。写真のマンションが最も高い200メートルのマンションですが、窓に日よけの紙がはってあって、まだ取られていないところが圧倒的です。小杉の再開発の青写真では、こんな超高層ビルが20棟も建つ予定です。
でもこれから人口は減るのです。しかも、100年に1度という大不況が始まってしまいました。本当にここに人が住むようになるのでしょうか。もし来なかったらゴーストタウンです。そして、たとえ人口はあるとしても、こんなにたて方向に人を入れて、コミュニティが形成できるのでしょうか。やっぱり、人は地面の上に横に並んで住んで、助け合って生きていくというものではないでしょうか。大きな企業が狭い土地の中でたくさんのおうちを詰め込んで、それを売ってもうけるだけもうけて、あとは買った人たちでどうぞ、ということに、行政は何の歯止めもかけないでいいのか、そこに住む人たちが快適で安全なまちをつくることに、もっと行政がするべきことはあるのではないか。そういう思いを強く持った見学会でした。