福岡市、北九州市、大分市などを視察しました
11月7,8日、日本共産党川崎市会議員団7名で、県外の視察に出ました。今回は下記の項目で各市の行政の方からほんとに様々なことを教えていただきました。いつも思うことですが、百聞は一見に如かず。ホームページを見ただけではわからない学びがありました。
福岡市―-ヤングケアラーへの支援を民間の支援団体の力を借りて丁寧に行っていました。川崎市はホームページで神奈川県の相談窓口を紹介しているだけ。担当する部署もありません。福岡市は国の補助金も使って、該当する子供がいると訪問したり、ヘルパーを派遣したりしています。
福岡市・北九州市―-空き家対策について。お隣の市なのに、対応が全く違っていました。北九州市は人口が減っていることに危機感を持ち、いかに空家にならないようにするかという対策をいくつも持っていました。なるほどと思ったのは、空き家を解体するのに補助金を出していることです。建物をなくすことに税金を使うことに問題を感じないかと聞いたら「そう考えたが、更地になって新しい人が来て住んでくれたらそれでいいかと思ってやっている」とのこと。合理できだと思います。
北九州市―-子ども図書館。議員提案で条例を作り、立派な図書館も作りました。子どもたちが本に親しむ機会をどう作るかを日々考える司書さんがいるなんて、なんてうらやましい。中学生の「未読率」(まったく本を読まない率)が明らかに減っているのはすごい。懐かしい本がたくさんありました。
大分市―-20人乗りの電動バス「グリーンモビリティ」が市内を走っています。コミュニティ交通の新しい形です。20キロしか出ないので中心部から離れた狭い地域しか走りませんが、手を挙げれば止まって乗せてくれるし、おります!と言えばおろしてもらえ、利用者はどんどん増えています。なんといっても無料なのです。それは市が全額を負担しているからです。「なぜ全額なのですか」と思わず聞いたら、「それが市の姿勢です」。そんな風に答えてみたい。
最後に行ったのは別府市の障がい者施設「太陽の家」です。障がい者の雇用で全国に名をはせている先駆的なところです。障がい者は保護する対象ではない。一人の市民として権利を保障する、と宣言し、大企業を誘致して特定子会社をつくってもらい、ちょっと手助けは必要だけどそれができれば正社員として働ける環境をつくって、なんとその地域だけで名だたる大企業が1000人を雇用しているとのことです。オムロンの特定子会社を見せていただきましたが、なるほど、机の高さや作業手順の明示など、言われてみれば工夫されています。こういう工夫はどこでもできるだろうなあ、と思いました。
自分たちで視察を計画すると、あちこち盛り沢山にしたくなり、移動がたいへんになるのですが、それでも現地に行って頑張っている職員の方からお話を聞くことがなによりの学びです。これを川崎市で生かすのがこれからの仕事です。