大都市でエネルギーの自給自足は可能か――講演会を開きました
議員団主催の講演会、今回は、エネルギー問題です。議員団であちこちに視察に行くのですが、この問題に取り組んでいる自治体はたいてい自然豊かな小さなところが多く、大都市でどうすればいいのか、なかなか答えが見つかりません。そこでこの問題にベンチャー企業を起こして取り組んでいる、「自然エネルギー研究センターNERC」代表の大友詔雄さんに、お話していただきました。
何より気づかされたのは、この問題にどういう姿勢で取り組むのか、という基本問題です。大沼先生は2つのことを言われました。一つは「企業がもうけを上げようという目的を持つ限り、化石燃料や原子力という手段をやめることができない」という本質をしっかり見極めること。もう一つは「自然エネルギーを生み出すことでその地域に産業を起こし、働く場所をふやして地域経済の活性化を図ることと一体に考えること」。いますぐに、利潤追求の社会はなくならないし、当面大企業の投資がなければ、メガソーラーも作れないけれど、この二つをしっかり握っていないと、自然エネルギーの活用は増えても、持続可能な社会にはならないということなのです。
その視点で川崎では何がエネルギー源になるのか。改めて大沼先生に研究をお願いしましたが、ちょっと考えただけでもいろんな知恵がわいてきます。大都市のバイオマスといえば生ごみがあるでしょう。水道も下水道も張り巡らされているので小水力発電も大きな魅力です。こういうことを、自分たちの頭で考え、自分たちで立ち上げる。それなしに誰かがどこかから機械を持ってきてくれるのを待っていては、結局大企業の思惑通り、また原発が増えていくことになってしまうのです。
自分たちの使うエネルギーを自分たちで生み出す。考えただけでもわくわくします。いつまでも大企業とそれに言いなりに原発を増やそうとする人たちの言いなりにはならないぞ。そういう気概を持った学習会でした。