井口まみ
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「市民電力交流会」に参加しました

2016-08-27 13.31.26市民の力で自然エネルギーによる発電を行っている組織でつくる「市民電力連絡会」が川崎市で「首都圏市民電力交流会」を開催され、ご案内をいただいたので参加しました。環境問題に本腰を入れて取り組もうと決意したところだったので、とても勉強になり、大いなる刺激を受けてきました。ちょっと衝撃的だったのは、グリーンランドと南極の氷がすべて解けてしまったら、川崎市はよみうりランドのあたりまで水没するというマップです。我が家も水の下。もちろんそれは千年以上かかるけれど、いまよりも世界の平均気温が2℃上昇したら止めることができなくなると言われている。だから、パリ協定で何としても止めようと言っているのだと。わが身に置き換えると、ほんとに大変なことだというのを実感します。

2016-08-27 15.36.05 HDRたくさんの報告や発言を聞いて、こんなにたくさんの市民の皆さんが、市民発電を行っているということにもびっくり。若い人たちがビジネスとして新エネルギーの普及に取り組んでいて、それが苦労しながらも成り立っていることにもびっくり、で、これはもっと学ぶことがたくさんあると思いました。

2016-08-27 13.41.24そのなかで書き残しておこうと思うのは、最初に基調講演をされた末吉竹二郎さんのお話です。末吉さんは国連環境計画(UNEP)の金融イニシアチブ特別顧問、自然エネルギー財団副理事長ですが、川崎市国際環境施策参与=環境アドバイザーという、川崎市とのご縁のある方でした(なんと勉強不足)。講演のテーマは「再生可能エネルギーの飛躍に向けて日本の金融界に伝えたいこと」。ひとことで言って、いまの日本の投資のありかた、金融業界の姿勢は、世界から取り残された旧態依然としたものだということです。いま世界の機関投資家は環境や社会のことを考え行動する会社に投資している。化石燃料を扱う会社やそれに頼り環境問題に熱心でない会社には投資しないという流れになっており、「投資の流れを変えなければ地球に未来がない」ということを意識している、というのです。フランスでは、昨年、上場企業に対して自社の気候変動リスクの開示を義務化しました。企業の側も、「業務で使用する電力は100%自然エネルギーにする」という多国籍企業が生まれていると言います。私も知っているような大企業でした(外資系ばかりですが)。

先日参加した母親大会の分科会で、島根大学の上園昌武先生が「日本でもエネルギーを100%再生可能エネルギーで供給できる。そのためには国と金融界と市民の協同が必要」といわれていましたが、あらためて金融界の役割が大きいことに、なるほどと思い至りました。国がまともに自然エネルギーの普及に取り組まない中で、もっと自治体ができることもあるのではないかと思います。もっともっと勉強しなくっちゃ。