第71回稲田つつみ寄席は寒さ吹っ飛ぶ笑いに包まれました
急に寒くなった12月の最初の日、71回目を迎えた稲田つつみ寄席は、そんな寒さを吹っ飛ばす笑いに包まれました。
前座は桂南の助さん。つつみ寄席初登場です。師匠の2番弟子さんなのですが、10歳下の1番弟子より入門が3時間遅かっただけなんだって。上下関係の厳しい落語の世界で、それでもがんばっている南の助さん。ネタは「やかん」。町内の物知りの先生に物の名前の由来を聞きます。「やかん」の由来は、なんと那須与一と関係があった?!
二つ目の桂鷹治さんは、前座の時から3回目の登場です。岐阜大学法学部出身。黒紋付の羽織がかっこいい。おなじみ「初天神」ですが、よく聞く初天神とちょっと違う。習う師匠によって違うのでしょうか。聞き忘れた~。団子の蜜を全部舐めてしまうところなど、実に上手でした!
色物にはじめて、音曲が登場しました。桂小すみさん。三味線に合わせた長唄、端唄、どどいつをちゃんと聞くのは初めて。落語の中にはよく出てきて、実はやってみたいなあとあこがれているのです。期待通り、いい声でした。尺八と三味線を両方やってみたり、踊りも披露してもらうなど、楽しい舞台でした。
トリは立川談幸師匠。その名の通り、立川流出身。故立川談志師匠の唯一の内弟子として有名な方です。ネタは「片棒」。ケチで有名なあかにしやけちべえさん(後でネットで調べたら「赤螺屋吝兵衛」という漢字だった)が跡取りを決めようと三人の息子を呼びます。自分の葬式はどうやるか考えなさいとそれぞれに聞くと、長男の金一郎も次男の銀次郎も、まあ派手なお葬式。ところが三男の鉄三郎は棺桶も漬物用の桶にしようというのです。さて、題名の「片棒」はどこに出てくるのか。
この寄席のお楽しみは、抽選会です。出演者に書いてもらった色紙が当たります。字の上手な人はいいなあ。このあと、出演者との打ち上げも楽しみの一つ。談幸師匠の、談志師匠の思い出をいろいろと語ってもらいました。おもしろかった。
次は6月です。どうぞお楽しみに。