決算審査特別委員会で質疑しました―市バスを守れ
9月議会は昨年度の決算を審議することが大きな役割の議会です。分厚い決算書と格闘してきました。
川崎市議会の決算審査特別委員会は、監査委員になっている議員以外の全員で構成し、常任委員会と同じ構成の分科会で、所管する局について審査した後、議場で全員で総括質疑を行うという仕組みになっています。
私は環境分科会。環境局、港湾局、上下水道局、交通局が所管です。分科会は2日間で行いますので、一日2局ずつ、一日20分の持ち時間で質疑をします。4局それぞれめいっぱい質問しました。
そのなかで、これはどうしても早く市民に知らせたいというのをアップします。ほかのもなるべく早く載せようと思います。
それは市バスです。市民の足であり、高齢になれば車も自転車も乗れなかったらバスしかない。そういう公共機関です。もともと経営は厳しいのですが、コロナで大打撃を受けました。決算によれば、乗車料収入は前の年より17億円減少。16億円の借金を行い、当面はしのぐことができましたが、いつコロナが収束し乗客が戻るのかわからず、出口が見えないということを明らかにしました。
そこで私は、過去の収支を検証し、明らかに経営に影響するような減収の時に、一般会計から臨時に多額の繰り入れを行ってきたことを突き止めました。「こういう支援ができるのだから、今回のような危機的な時には繰り入れを求めるべき」と局長を追及しました。交通局長はそれには直接答えず、「地域の移動手段を確保する公営バスの役割を十分に認識したうえで、経営改善に取り組み、今後の社会状況の変化に対応できる経営基盤を構築する」という答弁をしました。
どういうこと??と思いましたが、要するに、繰り入れは求めないが何とかがんばる、ということでしょう。これでは、ほんとに経営が危ないです。自治体が交通機関を持つということは、市民の足を公に守るということです。これは市民の自由な移動を保障する交通権、つまり人権を守るということです。来週は市長もいる総括質疑です。そこで党を挙げて市長に一般会計からの繰り入れを求めたいと思います。
写真は、その分科会の様子。環境分科会は11人(この日はご不幸があり1人欠席)とこじんまりとした風景です。決算書をひっくり返して、去年のお金の使い方を検証すると、市民のためにお金を使ったのか、けちっていないか、余計なところに使っていないか、いろんな問題点が見えてきます。たいへんですが、やりがいのある仕事です。