「お~い 煙突男よ!」の観劇をしました
本当に川崎らしい「郷土・市民劇」でした。川崎の史実をもとにアマチュアの市民も参加して作る舞台が8回目を迎え、今回は「お〜い!煙突男よ 天空百三十尺の風」。その初演を見に行きました。
時代は戦争前夜。細井和喜蔵の『女工哀史』が出た頃、川崎の紡績会社でも働く女工さんたちの待遇改善が求められていました。見るに見かねた一人の男がその会社の煙突のてっぺんに登って要求をつきつけ、大変な騒ぎに。全国はもとより海外でも話題となり、庶民は拍手喝采。さあ、どうする!
戦前から川崎は日本の産業を支える工都でした。その名の下で全国から集められた労働者がまさに劣悪な労働条件で働かさせられていました。ヒロインのすずさんは沖縄から連れてこられ、そのことでさらに差別を受けていました。それを煙突の上から告発した煙突男。本当の話でいまだに「見たことがある」という高齢者がおられるそうです。
今回で8回目の川崎の歴史を知ることのできる市民劇は、ほんとに勉強になり、その市民であることの感動を味わっています。川崎市が後援を行い、パンフには市長が祝辞を書いています。これからもちゃんと応援して、補助金も出してくださいよ。
ところで、同僚の息子さんが小学生ながら名優ぶりを発揮しています。高齢者役の高齢者もいい味出して、市民が参加する舞台の暖かさも感じます。稽古の大変さも聞いていたので、皆さんに「お疲れ様。よかったよ」。