井口まみ
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特別支援学校の寄宿舎とは

279583795_2078491015666149_1812016789601828595_nかつての職場の先輩のパートナーさんが上梓したとうかがい、取り寄せました。恥ずかしながら特別支援学校の寄宿舎について全く知識がなく、まして法律に設置義務の条項があることも知らず、当然とても勉強になったのでしたが、やはり感動したのは、人間の可能性と、その可能性を確信して働きかける教職員の皆さんの姿です。

私は共産党川崎市議団の中で、障がい者福祉を担当しています。川崎市も国の制度の改悪に合わせて切り縮められています。いったい福祉政策はどこを向いているのか、と怒ってばかりの議会活動です。本書にありましたが、ヨーロッパでは、障がい者であろうとなかろうと、18歳になったら親元から自立する。そのための支援制度が整備されている。日本の障がい者は30歳を過ぎても家族に依存して暮らさざるを得ない。人権の問題ではないのか。こうした視点から福祉を見なければならないと気付かされました。その点からも寄宿舎があることの意味は大きい。

全国的に寄宿舎は廃止の方向で大変厳しいとのことです。神奈川のようにそもそも設置していないところで、新たに設置させるというのはもっと大変ですが、障がい児の発達と学ぶ権利の保障のために必要なことは、必要だと言い続けることが大事だと思いながら、あっという間に読み終えました。