井口まみ
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アゼリア地下街の点字ブロック事情を視察しました

川崎駅からすぐ地下に入ると、アゼリアという地下街になります。1986年にできたときには、日本一大きい地下街で、今でも日本で3番目に広いのだそうですが、なんと点字ブロックがまったくつながっていません。毎年視覚障がい者の団体から要望があり、私たちも団体との懇談の時にうかがい、議会でも取り上げていたのですが、まったく変わりません。

直接視覚障がい者の方たちから意見を伺おうと、年末の買い物客が行き交う中、集まっていただきました。通勤で毎日アゼリアを使っておられるという方や、買い物に来るという地元の方など3人が口々に困っていることを話してくれました。

アゼリアに申し訳程度についている点字ブロックは銀色です。エスカレーターから降りて、ぼつぼつのブロックがちょっとあるだけで、もうあとはなにもありません。バスに乗るために17番出口にいつも行っているといわれるので、ガイドなしで歩いてもらうと、とてもたどり着けません。大体の勘で行くので、1つ曲がり角を間違うと、完全に迷子になってしまうそうです。何度、出口を間違えて、駐車場へ行く階段を転げ落ちたか、と言われます。

それでも地下街のほうが、信号もないし自転車も来ないので安心なのだそうです。点字ブロックさえつながっていたら、市役所や京急、視覚障碍者情報文化センターにも安心していける。ずっとそう言っているのに、変わらない。

ところどころにある銀色の点字ブロックの向きがおかしいとかいう指摘はしてきましたが、そもそも点在していては意味がなく、そこにあることも知らなかった、と言われてしまいました。当事者の方から声を聴くのがどれだけ大事か、痛感しました。さあ、この経験をしっかり生かさなければ。