介護問題の学習会を開きました
11月30日、くらしの相談センター多摩が主催して、介護問題の学習会。制度の説明はどうしても面白くないのですが、今回はそういう予想を全くくつがえし、身に迫ってかぶりつきで聞いてしまった。
講師は高津区にある老人保健施設「樹の丘」事務長・疋田勝さん。大阪の病院の相談員など医療と介護のいろんな現場で経験を積まれていて、出された質問への回答も的確で親切。しかし話は深刻でした。
テーマは「老後の居場所の選び方〜あなたはどこで暮らしたいですか」。結論的に言えば、今の制度ではお金がなければどこにも行くところがないさらに、お金があっても幸せになれるとは限らない。そういう社会なのだとつくづく思い知らされました。
制度だけでなく社会を変えなければならない。もうそのフレーズを何回聞いたことか。同時に、制度をよく知っている人に相談すれば、もっと知恵があることが、ほんとにおどろきでした。病院でも行政もその人に必要な情報を出しているとは限らず、もっと考えられることがある、と事例もあげて教えていただきましたが、その後の質問にも「そんな方法があるのか」という答えが。お困りの時は疋田さんのような相談員をご紹介して、いっしょに解決していきたいと、相談センター一同、心に決めました。
講師は、病院は入院したらすぐ出て行けと言うが、それは病院の都合であって、本来、患者の希望が一番大事であり、まるで患者の方が悪いかのようなやり方は間違いだと断言しました。今の政治が悪いのだけれど、やはり命を守る病院や施設であるべきで、守られるのは患者だと言おう、と。
私の父は半年以上入院して、いよいよ次の行き先を探した時、痰の吸引が条件でしたが、田舎の施設には夜の吸引をする看護師がおらず、行きたいところは選べませんでした。あの辛さは声にして言うべきだと思いました。老健や特養に夜間も看護師を配置して、医療行為もある高齢者が入れる介護施設を!