まちづくり委員会視察 二日目は長岡市
5月16日、まちづくり委員会の視察2日目は長岡市です。到着して思い出しました。2年前も来ています。あの時は家庭ゴミだけを集めたバイオマス発電でしたが、今回は、中心市街地活性化事業です。再開発ビルのネーミングからふるってる。「米百俵プレイス ミライエ長岡」!この20年、歴代の職員の皆さんが、地元の大学の先生や市民と話し合いを重ね、地元の歴史を踏まえた市街地の作り方を議論して、実際に形にした様子を、職員の方々が熱意を込めて話してくださいました。どんなまちづくりも、この熱意なしにはすすまないと、どこの視察に行っても感じています。
米百俵とは、戊辰戦争で敗北し領土が荒廃してしまった時に、隣国から米百俵をもらいますが、食べずに藩学校を作った。教育で将来への投資をした故事にちなみ、その藩学校のあった場所に再開発ビルを作り、中心市街地活性化ほ一つにしたという場所を見せていただいたのです。
長岡市の中心市街地活性化のコンセプトは、駅前の大通りに役所機能を分散配置して、市民が駅前を回遊して動けるようにしたこと。メインの市役所は用がなくても人が集えるような工夫をして、30年前に駅前が衰退し郊外店に車が集まった頃の2倍の市民を集められるようになったといいます。この米百俵のビルは藩学校の跡地らしく、図書館や産学連携のラボを入れ、この図書館は飲食OK、おしゃべりOK。市民がいつも来て、本を読める場所にしています。保育室もあるのです。
本当に人口減少が始まっている地方都市がいわゆるコンパクトシティを作るのと、まだ人口が増え続ける川崎と同じことが必要なわけではありませんが、何より学びたいと思ったのは、自分の街の歴史を生かして、この街らしい計画とは何かを考えようとしていることです。コンサルタント会社が、日本のどこでも通用するような計画を持ってきて、そこに開発企業のもうけを織り込んで、巨額な税金を投入するというのばかりが、まちづくりか。昨日の新潟の駅前も、この長岡のまちづくりも、いろんな意見はあるとは思いますが、まずは自分たちの頭で考える。これを川崎でやりたいものだと思います。