井口まみ
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中高年シングル女性の住まいを考えたら、あらゆる世代の住宅問題に行き着いた

11月8日、非正規の中高年シングル女性の住まいを考える,という、行政では思いもつかないテーマのシンポジウムに参加しました。川崎の男女共同参画をすすめる会がもう何年も取り組んでいるテーマの一環で、住まい問題に焦点をあてたものの、パート2です。今回は実践編。このテーマを追いかけているライターの和田静香さんと、伊勢原市で居住支援法人をして実際に支援している不動産会社の竹田恵子さん。氷河期世代はまもなく定年を迎えます。少ない年金で賃貸に住み続けられるのか、ものすごい不安が襲います。

参加者の中にもずーっと一人で働き続けても、女性だからと賃金も年金も低く、退職したら家賃はとても払えない、という現実が待っているという方も。「86歳で独身で家族もなく、今のアパートから出ていって欲しいと言われ、困っている」という方もおられ、結局、非正規だとか、中高年だとか、女性だとかシングルだとかに関係なく、今の住宅問題は深刻だという話に発展していきます。

和田さんが実際に困っていることを語ると、竹田さんが「こんな住まい方もある」と具体的に提案するので、さまざまな思いを持つ参加者がそれぞれに自分の住まいに思いを馳せてるという感じでした。現実とたたかっている人の発想はすごい。しかし、そういう中で行政は何ができるのか、が、私のテーマです。

やはり市営住宅の増設は欠かせない。でも、これから建設するのでは今困っている人たちに間に合わないと、竹田さんも言われます。そこで私たちが提案しているのが、今ある建物を一括して借り上げる方法と、家賃補助です。これを発言すると拍手が起きました。「みんなで市役所前でシュプレヒコールやろう」なんて提案も。

すすめる会の皆さんは、この、表舞台に出てくることのなかったテーマにコツコツと取り組んできました。この講座は川崎市男女共同参画センターとの協働事業として行われ、会の取り組みから発生して、センターでも中高年シングル女性の交流も行われています。こうした公的なセンターの役割も大きいと実感します。そして、これが必ず一つの世論となって社会に出てくると確信します。