井口まみ
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大地震がおきたら川崎はどうなるかー学習会は大盛況

「大地震がおきたら川崎臨海部の液状化はどうなるか」と題して、土木工学の専門家の学習会を開きました。平日の昼間にもかかわらず、100人を越える参加者があり、NHKも同行取材。関心の高さをうきぼりにしました。

DSCF9738 講師は早稲田大学理工学部教授の濱田政則先生です。専門はズバリ「地震防災工学、地盤工学」。土木学会の会長や、地震工学会の会長を勤められ、まさにこの分野の中心的存在であるとともに、国の中央防災会議の専門調査会の委員や、原子力安全委員会の専門審査会の委員などを勤めてこられた、日本を代表する学者の一人です。そんなすごい専門家と午前中、川崎の臨海部の液状化の実態を雨の中視察し、学習会に臨みました。

DSCF9746 先生はまず、「東日本大震災は想定外だったか。科学的に考えればマグニチュード9という地震も想定しえた。しかし根拠のない楽観論で来ないだろうと対策を怠ってきた責任を感じている。いますべきことは、この首都に必ず近い将来巨大地震が起こるということ。備えはまったくできていない。その脆弱性を冷静に客観的に明らかにし、少しでも被害を小さくするための対策を急いで行うことだ」と率直に述べられました。あらためて、対策の緊急性を認識しました。

そのうえで、液状化が起こったら、川崎のコンビナートが立ち並ぶ埋立地が数メートルにわたって動くのではないか、そのために石油タンクやパイプラインがかなり損傷するのではないか、という予測を述べられました。また、丘陵地では谷埋め盛り土の危険性を指摘。先生は、「中央防災会議などで、石油会社やガス会社などが持っている土地の耐震対策を点検するよう繰り返し求めてきたが、まったく明らかにされてこなかった。今回もまだ調査できない」として、行政に情報公開を求めるよう強く働きかけて欲しいことと、市民が液状化や地震の被害の情報を集めて資料を作ることを訴えられました。私たちは自分の命を守るのに、東電に代表されるようなもうけ本位で情報を隠匿するような厚い壁を、この川崎でも乗り越えなければならないんだと感じました。

6月議会がはじまります。この震災対策は大きなテーマ。多角的に取り上げていきたいと思います。この臨海部は重要なテーマになるでしょう。