井口まみ
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筋を通しているのはだれか―本会議で意見書を提案しました

6月議会は、本会議で議案や意見書などを採択して、あとは4日間の一般質問を残すのみとなりました。日本共産党は県や国に対し川崎市議会として意見を述べることができる意見書をいくつも提案しました。

DSC05022私が本会議で提案説明を行ったのは、「県有施設の原則廃止および県から市町村への補助金等の見直しに関する意見書」です。神奈川県は県の財政を立て直すための検討会を作りましたが、そこでなんと、県が持っている施設は、警察と学校以外原則廃止、補助金も例外なく一時凍結して廃止を検討するという、とてつもなく乱暴な方針が示され、7月にも県知事に報告すると言われています。黒岩知事も基本的にそれを受け入れるつもりだと報道されています。

川崎市内に4000戸もある県営住宅は市か民間に委譲、病院や福祉施設、公園などは市町村に移譲するか、本当に廃止です。凍結するという補助金は川崎市だけで65億円も出ています。検討会の記録を調べてみても、単に財政難を打開するためというだけの検討で、県民生活の影響だとか、自治体の役割だとかを議論した形跡がまったくありません。こんなことはやめるべきだ、という意見書案です。

賛成が過半数でないと否決ですが、賛成したのは共産党と無所属の一人の議員だけ。賛成してもらえない理由は「まだどうなるかわからないから」だそうです。本当に市民生活が痛めつけられたとき、その言動が問われるんだと思いますが。

このほかに、東京電力の電気料金値上げはするべきでないという意見書は、東京電力出身の議員が民主党にいるのですが、共産党の提案した文書を全会一致で採択しました。「原子力発電所の再稼働を認めないことを求める意見書」案は、共産党と無所属議員だけの賛成で否決でした。

圧巻だったのは、尖閣諸島をめぐる2つの意見書の提案です。自民党、民主党、みんなの党から、「尖閣諸島の防備を推進するための法整備を求める意見書」案というのがだされました。その名の通り、「尖閣を守る」ための設備などを整備せよというもので、いかにも力で抑えるという内容です。それに対し私たちが提案したのは「尖閣諸島は正当に日本の領土である。そのことを政府はきちんと中国に伝えていない。領土問題は理を尽くした外交努力で解決すべき」というものでした。比べてもらえればどちらが筋を通しているか、よくわかると思います。

今回の議会では、日の丸を議場に掲げるという決議案が出され、共産党と無所属議員だけの反対で、押し通されてしまいました。侵略戦争の旗印だった日の丸は国旗として認められないという世論は、これが国旗として法制化されて15年たった今でも根強くあります。そういうものを言論の府、民主主義の砦である議場に、反対する人がいるのに持ち込むことは許されない。竹間団長が堂々と反対討論を行いました。たくさんの人たちが傍聴に来られました。自民党などの強引なやり方に危機感を感じたいっぽうで、川崎の良心の広がりを感じられたのも今回の議会の特徴でした。

さあ、一般質問の準備です。