視察2日目は北九州市。臨海部を風力発電装置の生産拠点に
環境委員会の視察は、新エネルギー問題だけでなく、バス事業、上下水道事業なども対象です。北九州市では、今年度から電気だけで動くバスを導入し、基本的に太陽光発電でまかなう仕組みを作っています。また、下水道処理の最後に発生する汚泥を石炭の代わりになる燃料にして企業に売る事業も始めます。さらに大規模なのは、風力発電装置をつくる生産拠点を臨海部に集約する事業を始めています。どれも、地元の民間企業と共同し、産業活性化策として取り組んでいるのが特徴でした。
まだどれも始まったばかりだったり、これから建設を始めるものなので、実際の施設などを見ることができずに残念でしたが、担当者の方のお話はとてもおもしろいものでした。とくに風力発電装置の生産拠点になろうというのは、ドイツにすでにそういう町があり、ヨーロッパの風力発電装置の生産をいってにひきうけていて、それにならえば、これからの成長産業になる。そのときに北九州市内の技術を持っている中小企業の仕事起こしにするという意気込みはたいへんなものでした。川崎市が臨海部で医療技術の開発をするというのよりは、現実味があるのかなあ、と思いましたが、はたしてどうなるか。
ただ単に再生可能エネルギーの施設を増やすというのなら簡単かもしれませんが、自治体が新しい技術をとりいれて産業政策にするというのは、とても難しいことだと、今回の視察を通じて思いました。無駄遣いにならないように、しかし原発0に貢献し、市民生活を豊かにするためには、何を選びどうしたらいいのか。とても難しい問題を提起されていると、思った視察でした。