井口まみ
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中学校給食は自校方式で!-多摩区の中学校を訪問しました

南菅中教育委員会は「中学校給食実施方針(素案)中間とりまとめ」で、多くの学校が「自校方式は現段階では実施困難」としています。その理由は、敷地面での困難です。わずか3校だけ、「自校方式の可能性がある」と言っていますが、そのうちの2つが多摩区で、先日、そのうちの一つの中野島中学校に行きました。では残りの学校は本当にだめなのか。議員団で地域のお母さんたちといっしょにすべての多摩区のすべての学校を訪問し、そのうちの4つを私も一緒に行きました。

多摩区内の中学校は7校。中野島中以外の6校を斉藤たかし議員と私も車を出して半日でまわりました。多摩区の学校は丘陵地にたっていることが多く、門が急坂の上にあるとか、敷地のかなりの面積が斜面とか、そういう特徴があることがわかりました。なので校長先生が「土地が広いと言われても新たに何か作るような余裕がない」と口々に言われます。

IMG_3060[1]自校方式でできる可能性があると言われた南菅中では、教育委員会が提案した場所は「テニス部が練習に使っているところで、ここを給食室にするのは困る」とのっけから暗礁に。しかし学校をぐるっと見て回ると、なんとかなるんじゃないかなあ、と思える敷地の広さ。

菅中菅中は、ランチサービスを受け取る保管室を作るところもない狭さです。もしセンター方式にするなら、野球部が使っているところを一部明け渡すか、と考えているところは見せてもらいましたが、校長先生は「もっと抜本的に考えほしい」といわれます。菅中は、体育館は老朽化し、外壁がはがれて鉄筋がむき出しになっています。プールも循環器が壊れているのに加え、まわりに住宅が立ち並び、防犯上も音対策からも住宅から見えないところに移設することが切実に求められています。武道が必修になりましたが、武道場がないため、柔道の授業は体育館で畳がずれないようにみんなで押さえているとか。この体育館とプールと武道場、それに給食室と備蓄倉庫を合築すれば、避難所として完璧に対応できる。そういう長い目で見た整備をするべきではないのか、と言われるのです。

IMG_3057[1]生田中、南菅中、菅中、南生田中と見て回りましたが、この3校はすべて武道場がなく、武道場がほしいというが切実でした。南生田中のように、廊下やピロティで部活の練習をしているところも少なくありません。体育館や武道場の整備と一体にという提案には、すんなり理解できます。校庭をこれ以上つぶしたくないという思いもわかります。給食室も、教育の一環である給食をつくる大切な施設です。むりやり1万食もの食事をつくる工場みたいなセンターを、あわてて多額のお金をかけて作るより、一つ一つの学校の条件に合わせて、親や子供たちも納得できる学校施設の整備を行うことも選択肢ではないでしょうか。一緒に参加したお母さんから「ぜひ子どもたちにおいしくて安全な給食を食べさせてやってほしい。そうでなければ、給食にする意味がない」と発言されていましたが、まさにそうだとおもいます。