高優賃の請願はなんと「不採択」に!たたかいはここからです
2月1日、川崎市議会まちづくり委員会で審議された請願の結果は、今の川崎市政の現状を見事に示すことになりました。
「高齢者向け優良賃貸住宅の家賃補助継続を求める請願」。高齢者住まい法で建設が始まった高齢者向けの賃貸マンションで、国と市の家賃補助がありますが、建設後20年で補助は打ち切ることになっています。ここ数年、打ち切りが始まり、私の地域の多摩区でも今年8月で終わってしまう所があります。しかしそれでは生きていくことができないと、延長を求める署名をはじめ、共感を呼んで1800筆が集まり、それが審議されたのでした。
国は「自治体が延長するならあと20年は補助を続ける」と言っています。田村智子参院議員が引き出してくれた答弁です。それは高齢者の住居確保が本当に難しいからです。しかし川崎市は続けようとしません。この請願審査でもその姿勢は変わりません。その理由が重大なのです。「ほかに高い家賃で暮らしている高齢者はいる。その人たちと不公平だから」。補助金に公平論を言い出したのです。
他にもぜん息患者医療費助成制度、バス乗車事業などに次々と公平論を持ち出しています。福田市長は市の施策全体にこの公平論を使おうとしています。「補助金をもらっている人は不公平」などと言いだしたら、すべての補助金が不公平になります。これは自治体の役割を投げ捨てるものです。
なんとしてもこれはやめさせなければなりません。8月に補助を打ち切られる人たちは、たいへんな不安の中にいます。次の一手に打って出て、この不公平論をぶち破りたいと思います。
そしてもう一つぶち破らないといけないのが、その市長に追随するオール与党です。「家賃補助がなければ生きていかれない」「死ぬしかない」という声まで紹介したのに、共産党以外はこの不公平論に乗って、不採択にしたのです。
審議の中でまちづくり局長は「伴奏的な支援で最後まで見届ける」と言いました。これはさすがに市は居住者の行く末を無視はできない、という表明ではありますが、引っ越しを前提にしていることは明らかです。それでいいのか、最後まで詰める必要があります。たたかいはここから。です。