井口まみ
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歴史をつなぐ思いー民謡の会に呼ばれて

毎年、最後の新年会は地元の民謡の会です。今年は2月25日でしたが、60周年の記念の会とのことで、大きな舞台で、皆さんの日頃の成果を発表されました。先代の先生から今の先生が教室を継がれ、歴史をつないでいます。朝、長野を出て、着替えて会場に飛び込みました。

21年前、この会に呼ばれて初めての挨拶で「私は歌も歌えないし何もできないのですが、せめて着物を着てくるので、仲間にしてください」と約束して以来、下手くそながらこの日と夏の会はなるべく着物です。今日は、歴史をつなぐというテーマで、私の祖母がお嫁に来た時持ってきたという、百年前の帯をつけて、紹介しながら「芸も文化も伝統も長く繋がりますように」とご挨拶しました。当代の先生も、先代の鶴亀の柄の着物だと話されました。

60周年の記念のゲストは、民謡コンテストで何度も優勝されたというプロ歌手の方々の、圧巻の歌声。津軽、秋田、岩手などで、歌い方も内容も全く違い、その地に通い詰めて教わるのだそうです。若い姉妹が津軽三味線のユニットで、全国ツアーもしているとのこと。インスタをフォローしちゃいました。

いやあ、お腹の底から声を出して、一つの芸事に熱中するって、きっと長生きの秘訣だと思います。

高校の同級生が急死するなど、いのちのことを考えさせられたこの週末。祖母の帯を見て、民謡が歌い継がれていくのもみて、繋がっているんだなあと感慨深く思いました。